もりのうた (1984)
作品名(英) | Mori no Uta (song of the wood) |
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作品名(独) | Mori no Uta (Lied des Waldes) |
作品記号 | 057 |
作品年 | 1984 |
ジャンル | 室内楽 |
演奏時間 | 24分 |
楽器 | mix-chor |
株式会社音楽之友社 | |
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連絡先 | 〒162-8716 東京都新宿区神楽坂6-30 |
電話 | (出版部)03-3235-2145 |
ホームページ | www.ongakunotomo.co.jp/ |
曲目解説
ア カペラ/混声合唱のための「もりのうた」 は、ミルコ・ハナークの40の画と40の短い木島始の詩から12の〈森の場面〉を選んで、音楽をつけたものです。
第1曲の〈しずかに〉(序奏)で、太陽の光が、静かに森に射し込んでくる冒頭から、春一夏一秋一冬と”もりのさまざまな動き”が音の画としてうたわれ、再び春に戻って曲を終じる構成になっています。
春では、森の鳥たちの囀り、草花の生命力などが歌われ、ゆううつな雨が降って、明るい、つばめが飛び交う夏になります。秋には、赤いきのこが登場し、虫たちが鳴きだし、子鹿が森じゅうを踊りまわります。第12 曲目の冬の〈クリスマスのまえ〉では、18世紀のドイツのクリスマスの歌〈Leise rieselt der Schnee/静かに雪が降っている〉がうたわれ、子供は〈クリスマスのまえ〉に胸をときめかします・・・・・・お母さんは、ちょっとめいわくそうだけど・・・・・・。
Leise rieselt der Schnee,
静かに雪が降っている、still und starr ruht der See,
ひっそりと、凍てついて、湖は眠っている、weihnachtlich glänzet der Wald:
クリスマスらしく森は輝いている:Freue dich, Christkind kommt bald!
喜びなさい、クリスマスの贈り物がすぐきますよ!そして再び、森に太陽が静かに射し込んできて、春がおとずれ、烏たちが高らかに囀り、飛翔します。
私のベルリンの家から10分程で、大きな森の入口に行けます。〈もり〉を散策すること、これは石の壁にかこまれたドイツの家にいると欠かせない生活の一部です。この〈もりのうた〉のいろいろな場面と雰囲気は、私にとって、ファンタジーの世界であると同時に、”現実”でもあるのです。原生林のこずえから射し込み屈折する太陽の光、烏や、草花や、虫たちの響き・・・・・・森の中で、突然子鹿と出会う一遭遇する一ことがありますが、子鹿は、ふと立ち止まって、じーと私の目を見ます。私も息をころして対峠します。これなども〈もり〉の中の素晴らしい一瞬です。ハナークさん、木島さんの素敵な世界と、私の〈もりのうた〉がオーバーラップしてできたのがこの曲です。大人も子供も楽しめる〈もりのファンタジー〉の世界、そんな曲になればと希って書きました。
石井眞木