夜の響き(ナハトクランク) (1989)
作品名(英) | Yoru no Hibiki (night sounds) |
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作品名(独) | Nachtklang (Yoru no Hibiki) |
作品記号 | 082 |
作品年 | 1989 |
ジャンル | 独奏楽 |
演奏時間 | 6分 |
楽器 | vn |
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曲目解説
私の音楽には、「西洋音楽」の発展上にある響きの要素と、日本古来の音楽の響きの要素の二つの「極」が在り、その共生から新しい音世界を表出しようとする「多極性」が認められるかもしれない。しかし私は、作曲するにあたって、作品の内部における、この二つの「要素」の<均衡>に腐心するわけではない。本来的に、この異質な音要素たちは、一つの作品にバランスよく内在することを拒絶することを感じているからだ。したがって私の作品は多極的であったとしても、その作品の媒体によってどちらかの「極」へ揺れ動きながら、新たな音響の世界を探求する。
ヴァイオリン独奏のための「夜の響き」は、文字どうり西洋音楽の20世紀の音技法が主な構造をなしていて、響きは「夜(西洋)」に傾いていよう。しかし、よく耳を澄まして聴いてほしい…この作品にはやはり「朝(東洋)」の響きが流れているはずである。
この作品は、「第4回日本国際音楽コンクール」の委嘱で、ヴァイオリン部門の第2次予選の「課題曲」として書かれたもので、1989年11月26~27日、22人の参加者によって演奏(初演)された。この作品の演奏が対象になる「日本人作品最優秀演奏賞」は、諏訪内晶子氏が獲得した。
石井眞木