ストリングス・カーナヴァル (1995)
作品名(英) | Strings Carnival |
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作品名(独) | Strings Karneval |
作品記号 | |
作品年 | 1995 |
ジャンル | 編曲 |
演奏時間 | |
楽器 | erhu, pipa, vn, vc, orch |
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曲目解説
この作品は、昨年9月東京で、「紅焔」、「飛天頌歌」が初演された音楽会のために、石井眞木によって編曲されたものです。
フランスの大作曲家、サンサーンスの原曲「動物の謝肉祭」は、ピアノ2台と小編成のオーケストラによる曲ですが、「ストリングス・カーナヴァル」と名付けたこの編曲では、4人の弦楽独奏者とより大きな編成の管弦楽によっています。独奏者は、ヴァイオリン、二胡、チェロ、琵琶で、西洋と中国の楽器が交互に並びます。原曲は14の小品から成っていますが、編曲では、その中から6曲を選んでいます。
第1曲「雄鶏と雌鳥」。鶏の鳴き声を模したようなユーモラスな曲。副題:<フランスのプロヴァンス地方の庭先に迷い込んだ、中国産の雄鶏と雌鳥>。
第2曲「亀」。亀の悠長な動きを表したような、弦楽器の低音メロディーは、フランスの作曲家オッフェンバックのオペレッタ「天国と地獄」の有名な「カンカン踊り」のメロディーです。
第3曲は「耳の長い登場人物」。この「耳の長い…」とは、「驢馬」のこと。副題:<アジア驢馬とアフリカ驢馬の大論争>。アジア驢馬には京劇の高い音域の京胡が使われます。
第4曲めは「鳥籠」。これは多分、動物園の大きな金網の檻でしょう。サブタイトルは<中国とフランスの鳥たち>。金網の中で、中国やフランスの鳥たちが、あちこちへ飛んだり、休んだりしている光景です。
第5曲「白鳥」と第6曲「終曲」は続けて演奏されます。「白鳥」は、この「動物の謝肉祭」で最もポピュラーな名曲です。しかし、サブタイトル:<白鳥と北京ダックの子供たち>とあるように、少々変わった白鳥の子供も登場するようです。続いて、チャイコフスキーのバレエ音楽のような、華やかな「終曲」です。
石井眞木, 1996