失われた響き(ロスト サウンズ) III (1978)
作品名(英) | Lost Sounds III |
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作品名(独) | Lost Sounds III |
作品記号 | 034 |
作品年 | 1978 |
ジャンル | オーケストラ/協奏 |
演奏時間 | 14分 |
楽器 | vn, orch |
リコーディ音楽出版社本社 | |
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曲目解説
タイトルの「失われた響き」とは逆説的な意味から付けられたもので、1950~60年代に世界を席巻した、いわゆる「前衛音楽」でタブー視され、失われてしまった協和音的な<美しい響き>の復権を表している。しかし、この作品では、それが作品内部で慎重になされていて全体の響きとしては、<ほのかな調性感>を醸しだすように創られている。
ヴァイオリン独奏の、限定された極限的高音域を循環する<無限旋律>が永遠の時の流れををつくり、 それがオーケストラの弦楽器群に移行するが、それに対してより大きな音程跳躍をする旋律群、あるいは二つの相対する音響群が現れ、この無限旋律と数度にわたり交錯し、重層し、ときにそれを寸断する。いいかえれば、無限、有限の音楽時間、あるいは協和音、不協和音が一つの空間内で拮抗し,新しい音空間を現出させようと意図した作品である。
放送初演:1978秋/NHK放送/指揮:岩城宏之/Vl.:前橋汀子
ステージ初演:18.11.1979/東京文化会館/指揮:石井眞木/Vl.:篠崎功子
ヨーロッパ初演:1983夏/ジュネーブの夏/指揮:石井眞木/Vl.:ポール・ズーコフスキー/スイスロマンド管弦楽団
石井眞木