漂う島 (1979)

基本
作品名(英) Drifting Island
作品名(独) Drifting Island
作品記号 038
作品年 1979
ジャンル 室内楽
演奏時間 12分
楽器 17-gen, Perc
楽譜・譜面
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曲目解説

石井眞木、1992年

冒頭で、茫洋としたTam-Tam、Gong の響きと箏のハーモニックス音のなかから現れる "Tetra-Tone(4つの音)" がこの作品のモチーフで、これが箏と打楽器(マリンバ)で変奏されながら展開し、交錯し<恊奏>する。

初演は1979年東京/箏:沢井一恵、打楽器(マリンバ):吉原すみれ

Maki Ishii, 1985年 源:CD「エクローグ/吉原すみれ打楽器の世界」Camerata 36CM-6

この作品では、別表にあるように、3 オクターブ(フラジオレット音を入れると4オクターブ)にわたる音域の十七絃の、単純な4つの “テトラトーン" が重要なモチーフになっている。これにタムタム(銅鑼)他の茫洋とした響きと、マリムバのS躍動(テトラトーンのモチーフから、しばしば、ドデカフオニックな音形にまで跳躍する)がある。この音程の飛躍と音響における “単純" と “複雑" は、沢井一恵、吉原すみれの “名人芸" によって、協奏し、対峙し、交錯して、新しい音世界を形成してゆく。

初演は1979年10月22日青山タワーホールの「沢井一恵十七絃リサイタル」において、この作品が献呈されている沢井一恵、吉原すみれの両氏によって行われ、その後現在まで、すでに20数回の再演がなされている。

十七絃調弦(テトラトーン)